トリガ時に決済注文(Close On Trigger)
条件付き注文に追加できるオプションとして利用可能な「トリガ時に決済注文」は、証拠金の有無を問わず条件付き注文がポジション解消のための決済注文として約定されることを保証する機能です。
主な目的
条件付き注文を発注する際に[トリガ時に決済注文]オプションを選択することで、証拠金が不十分な場合でも、損切注文の執行を保証します。システムは、他のアクティブな注文をキャンセルして、それらに差し出されている証拠金を開放することで、かかる条件付き注文の証拠金に転用します。このオプションは、執行時に保有ポジションの契約サイズを減少させるのみで、増加させることはありません。
例:
現在、参入価格5,000ドルでロングポジション、契約数1,000を保持しており、指値注文で利食い価格を5200ドルに設定しました。また、条件付き成行注文で損切価格を4,800ドルに設定しました。 以下は、”トリガ時に決済注文”オプションを選択した場合としない場合で損切注文を設定した2つの例です。
[トリガ時に決済注文]オプションを選択しなかった場合
最終取引価格がUSD5200に達して先に利食がトリガーされ、ポジションが決済された後、揺り戻しがあり4800USDに価格が下落しました。ポジションはすでに決済されていますが、設定した条件付き成行注文が約定されます。(十分な証拠金があると仮定) これにより、当初の意図に反してショートポジションを保持することになります。
また、利食されることなく相場が不利な方向に動き最終取引価格が4800ドルに達した場合、損切がトリガーされた時に、注文を執行するのに十分な証拠金がない場合には、システムが損切注文の執行を拒否します。
[トリガ時に決済注文]オプションを選択した場合
最終取引価格がUSD5200に達して先に利食がトリガーされた後、揺り戻しがあり4800USDに達した場合でも、設定した損切注文がキャンセルされます。これにより、当初の意図に反して4800USDでショートポジションを保持することはありません。
一方、利食されることなく相場が不利な方向に動き最終取引価格が4800ドルに達し、損切がトリガーされる場合で、それを執行するのに十分な証拠金がない時は、システムは十分な証拠金が確保できるまで同じ売買方向の市場価格から遠い他のアクティブな注文から先にキャンセルしていき、この損切り注文が執行されます。
以下にご注意ください。
1.初期設定では、ポジションタブで利用可能な利食・損切機能には、「トリガ時に決済注文」オプションが組み込まれているため、他の注文よりも執行が優先されます。
2.条件付き注文は、[トリガ時に決済注文]オプションを選択しているか否かを問わず、必要証拠金が不足している場合でも、条件付き注文の発注は受け付けられます。ただし、条件付き注文のトリガー価格に達すると初めてシステムが注文を正常に執行するために十分な利用可能証拠金があるかどうかを判断・検出します。
3.[トリガ時に決済注文]オプション付きの条件付き注文がトリガーされたとき
条件付き指値注文 | 条件付き成行注文 |
1. トリガーされると、システムは、注文価格に応じて注文執行の優先順位を決定します。 | 1.ポジションタブで利用可能な損切と同様、約定が最優先されます。 |
2.トリガーされるとシステムが、かかる条件付き指値注文と、それよりも有利な価格で提出された他のアクティブな注文の契約サイズの合計が、保有ポジションよりも大きいかどうかを判断します。大きい場合には、システムは自動的にかかる条件付き指値注文を減少/キャンセルして、決済注文として執行させようとします。 その後、システムは初めて十分な証拠金の有無を確認します。 |
2.システムが、トリガーされた条件付き成行注文が保有ポジションの契約サイズを減少させるものであるかどうかを判断します。 減少させないのであれば、システムは決済注文ではないこの条件付き注文を自動的に減少/キャンセルします。その後、システムは初めて十分な証拠金の有無を確認します。 |
3.利用可能証拠金が不十分な場合、システムは十分な証拠金が確保できるまで同じ売買方向の他のアクティブな注文を自動的にキャンセルします。(市場価格より遠い注文価格の注文が優先してキャンセルされます) |
3.利用可能証拠金が不十分な場合、システムは十分な証拠金が確保できるまで同じ売買方向の他のアクティブな注文を自動的にキャンセルします。(市場価格より遠い注文価格の注文が優先してキャンセルされます) |
4.最後に、Reduce-Onlyメカニズムに基づき、注文はオーダーブックに記載され、執行待ちになります。 | 4.最後に、それはオーダーブックに記載されている可能な最良気配値で執行されます。 |